発達障害のことを知る入り口を作りたい

出版社立ち上げたいと思った理由の二つ目は「発達障害のことを知る入り口を作りたい」という事です。
 当事者にとっても発達障害を受け入れるのにはハードルがあるんです。それは、自分の経験からも感じました。子どもが小学校5年生の2学期の10月から学校に行けなくなってしまいました。不登校の始まりでした。お聞きの人の中にも、不登校の経験がある人もいると思いますが?本当に大変ですよね。
 毎日毎日家族で葛藤の日々の連続ですよね。行く行かないという毎日の押したり引いたりの駆け引きもしんどいですし。子供も妻もどんどんメンタル的に追い込まれていくのが本当に辛かっった。カウンセリングを受けたり、適応指導教室の先生に相談したり、児童相談所に行ったこともあります。周りのママ友の目も気になるし、子ども同級生の活躍には嫉妬しちゃうし、(同級生が運動会で活躍しているとか、修学旅行に行ったとか、卒業式で泣いたとか、それを聞くだけで嫉妬していました)陸の孤島にいるみたいに孤立した気持ちで生活していました。当時の苦労話を話始めたらキリがないんですし、妻と協力して何度も何度も話し合い、いろんなことを試してみました。
 不登校がけっして悪いことではないと今では思います。学校が合わない場合もあるし、普通の学校以外の通信制やフリースクールや、他の道へ行くことは一つの人生の選択だと今では思います。でも当時は学校が全てで、いつかは戻って欲しいと思いが強かったんです。その時も発達障害ということも頭をよぎったのですが、すぐには本気で知ろうとは出来ませんでした。まさかウチの子が。そんな分けない、信じたくない。そういう気持ちが先に立っていました。結局、検査を受けて発達障害とわかるまでには、最初の不登校から数えて5年の歳月が経ちました。それくらい、不登校から発達障害を受け入れることにはハードルがあるのです。
 その受け入れのための知識や感性を作り、そして社会にも発達障害、不登校のことを知って欲しい。その入り口を作るには、子どもの本の出版社を立ち上げたいと考えたのです。

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